管理費は安かろう悪かろうに直結!?

公開日:2022年07月07日

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管理費の相場ってある?

70平方メートルで1万4420円、1平方メートルあたり206円――。これが首都圏マンションの管理費(修繕積立金は含まない)の平均値だ。管理費は、管理会社への委託状況、共用施設の内容、エリアや新築時の価格(物件グレード)によって差がある。その傾向と相場を知ることは、購入してはいけない物件の見極めや高値売却に結びつく管理費の削減など、自宅の売買戦略に欠かせない知恵となるだろう。

単価が高いマンションほど、管理費は高くなる

たとえば、マンションの70平方メートルの平均価格が3500万円以下だと管理費の平均単価は168円、1億500万円以上だと同462円と、約3倍の開きになる。70平方メートルに換算した場合、3500万円以下なら月額1万1760円、1億500万円以上なら同3万2340円となる。このマンション価格はほぼ立地を表している。都心か郊外かの違いだと言ってもいい。購入価格が3倍違うのだから、ローン返済も3倍違い、これに比例して管理費も3倍違うという関係にある。

そう考えると、妥当な金額なのかもしれない。物件価格の平方メートル単価が50万円の場合、その3.3倍÷1万円が管理費の単価と考えると、平方メートル単価100万円(70平方メートル×100万円=7000万円)のマンションなら、330円×70平方メートル=2万3100円が相場、というように計算しよう。

ここで言っておくべきことは、管理費は安ければいいわけではないということだ。マンションの品格、居住水準、住民の嗜好性に応じ、適度に設定されるべきものであり、その上で適正な価格が設定されることが望ましい。どんな共用設備があり、何が管理サービスとして受けられるのかを見た上で、「高い」「安い」を判断することになる。よいものを買えばメンテナンスコストもそれに応じて高くなるというのは、マンションに限ったことではない

総戸数が少な過ぎても管理費は高くなる

管理費単価は、総戸数が50戸未満で221円、200戸未満で179円、600戸以上は207円となる。これまでと比較すると、それほど大きな違いではないが、「最も単価が低いのが100戸以上200戸未満」という事実は興味深い。

マンション管理には、管理人のコスト、エレベーターの点検・整備、エントランスや廊下をはじめ共用部分の清掃など共通してかかる費用があり、これを居住者が面積割で負担している。こうして共用の費用は所有している世帯数(正確には専有面積)で割るため、総戸数が少ないと管理費単価は高くなる結果となる。つまり、共用部分が華美で多過ぎても、負担する頭数が少なくても負担が重くなるのだ。

どちらの運営が厳しいかというと、総戸数が少ない場合の方が深刻である。改善される選択肢が少ないので、築年を経るに従って問題が悪化するケースが多い。総戸数が多ければ、一部のサービスを停止するなど選択肢があるぶん、何とかするこができる。

これをエレベーターで説明するとわかりやすいだろう。台数が増えると便利になるが、そのぶんコストが増える。このバランスが取れた水準は、戸数70戸に対してエレベーター1台がおおよその目安と言われている。そう考えると、35戸のマンションではエレベーターは2倍の負担になり、総戸数100戸ではエレベーター1台では不便だが2台あると割高になる。こうして結果的に、総戸数が100~200戸のマンションでエレベーター2~3台あたりが、おさまりどころがよくなる。

こうしたことは、機械式駐車場などにもあてはまる。住民にとっては、駐車場が多く設置されていると管理費が高くつき、逆に少ないとマンション内で駐車スペースを確保できずに近隣で探すという不便を味わうことになってしまう。駐車場が余っている場合はマンションの近隣の人に貸したり、一部の機械式をメンテナンス対象外にしてコスト負担を下げたりするケースなどもあり、このへんは管理組合の運営能力の腕の見せどころでもある。

自らの物件の資産価値は上がることに

マンションの住民が積極的に管理組合に参加し、解決策を探るようにすると、自らの物件の資産価値は上がることになる。管理組合では解決できないようなケースでは、管理会社の知恵を借りたり、管理費削減コンサルを入れるのも一考である。小規模なマンションでは、積極的に自主管理部分を増やすのも有効な手段になる。

管理費削減コンサルは、一時期かなり流行した。彼らがとったのは、管理費を相見積もりで下げて、管理会社を変える手法だ。ただし、これは副作用も大きかった。下がった年間管理費の3~5割を成功報酬でもらっていた「自称管理費削減コンサル」が、品質と価格のバランスや管理会社のサービスレベルを理解しないまま、単純比較を行って管理費を削減しようとした結果、その後の混乱と居住者の不満足を生み出した例は多数ある。バランス感覚のないコスト比較は意味がないことの証明だろう。管理組合が主導してサービスとコストのバランスを見極めて進めることが、肝要である。

 
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