先日、マンションの大規模修繕工事が行われました。
14年目で屋上・外壁・鉄部塗装工事などが行われました。
本来であれば、10年~12年目位で行うのが通例ではありますがこのマンションは総戸数も少ない上、修繕積立金が少額だったり、滞納者がいた為4年位の遅れで行いました。
しかも、それでも予算が足りなかった為に、共用部分の防水シートは張替えができませんでした。
大規模修繕工事は、マンションであれば必須です。
先送りにしても、マンション自体の状況がどんどん悪くなっていくばっかりで、良いことは何もありません。
大規模修繕工事は1回目より2回目、2回目より3回目とだんだん予算がUPしていきます。それは工事費や物価の値上がりもありますが、2回目以降はさらにハードルの高い工事になるからです。
例えばサッシと躯体部分との間はシーリング材というゴム状の接着素材で接続されていますが、シーリング材はおおよそ15年で劣化します。
補修しなければ、そこから雨水などの水漏れの原因となりますしまた、エレベーター交換などは1其数千万円で3~4其(マンションによっては10其前後)の交換が必要です。
間違いなく3回目の大規模修繕工事は積立金では工事予算が足りなくなり、所有者から一時徴収をしなければなりません。ところが30年後は多くの方が定年退職されて、200万円~300万円(あるいはそれ以上)の一時金をすんなりと払えるかどうか。
一説に「2022年問題」と呼ばれる問題があります。
これは、東京五輪の2年後当たりに築15年から築20年を迎えるマンションが大量に発生し、この時期がマンション大規模修繕工事のピークになるはずです。
当然工事が集中すれば、工事費は高騰します。
スラム化したマンションなど考えたくはないですが、自分の住まいは自分たちで
守っていかなくてはならないと言う事でしょうか。
狭い日本、少ない土地に多くの人が住めるマンションを
スラム化させないためにみんなで考えなくてはならない問題だと思います。